cat farewell

  • 2012.08.19 Sunday
  • 22:02
京都時代に飼っていた白黒のミーは、
とても賢い猫で、
夕方のバイトの時間になると、
出掛ける私をアパートの玄関で待ち構えては、
いつも通る古墳脇のくねくねした狭い道を、
ずうっとついてきて、
バス停のある白川通に出るまで、
必ず見送ってくれたのだった。。

あの頃のことで思い出すのは、
いつものごとく大失敗のライヴの後、
行きつけのラーメン屋に入ると、
テレビで流れていた行方不明の旅客機のニュース。
アナウンサーはその飛行機に乗っていると思われる、
乗客の名前をとつとつと読み上げていたが、
それはまるでレイブラウンの4ビートのランニングのように、
正確な間合いとテンポを刻み、
その冷ややかな抑揚が、
とんでもない悲劇が起こってしまったことへの、
更には自分の将来への漠然とした不安への、
渾然一体の恐怖となって、
ラーメンをすする私に襲い掛かってきたこと。

ミーはしばらくしていなくなり、
私の青春もさらに混沌を極めて行くのだが。。

まあそれが無かったにせよ、
私という現代の日本人は、
夏になると、
どこかで響く花火に心躍らせながらも、
苦痛を伴ったこの心持ちを、
あるいは放射能を大地に浴びた暑い日々を、
いつまでもぬぐい去れないまま、
何かが奥底に引っ掛かったまま、
夜の風に次の季節の予感の香りを、
ただ感じては、
熱帯の夜が過ぎていくのをじっと見つめている、
いまだ鳴かぬ秋虫のようだ。












carbonate song

  • 2012.08.07 Tuesday
  • 14:52
何やら心地よく、
暑さはまとわりついて、
風が止むと、
アナログシンセの音は上空に消え去り、
深呼吸の後の静けさが、
大脳の隙間を空白のビートで満たしていく。

解き放たれた勢いで、
なんという、
素晴しいサウンドが溢れそうだ。

さてここからは
新しい炭酸のような音楽を、
始めよう。

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